PROJECT STORY
都心の高層ビル解体プロジェクト
近年、コスト削減などのため既存建物の解体から新たな建物の建築(新築)までの工期が短い現場が増えています。
解体を素早く、かつ安全に行うためにはひとつひとつの作業にかかる時間をどのように短縮するか?という工夫が求められるようになりました。
問題点
かつて「東京農林年金会館」としてスタートしてから40年あまりの歴史があり、場所柄政財界の会議等に多く利用された「虎の門パストラル」。
今回、高さのある建物であり、敷地に余裕があったことから最高作業高さ65mの「SK3500D」を投入しました。地上から大型重機にて一気に解体するナベカヰの得意とする解体スタイルにより、効率の良い解体を実現することはできましたが、後に控える新築工事の為、解体にかけられる期間(工期)はあまり余裕がないという問題がありました。
解決策
工期を短縮させる為に、SK3500Dの導入は大きな効果があることは予測されましたが、さらに短縮させる為に、ブームの組替作業に注目しました。
通常、SK3500Dのブーム組替作業に際しては、クレーンを使用し、少しずつブームを付け替えるという手段が基本となっていましたが、このためにはクレーンを用意する手間と何より時間が非常にかかることが問題でした。
そこで今回、組替に際しブームを少しずつ吊るのではなく、地面に置いて付け替えるという方法を試みました。
具体的には、ブームを折り畳んで外す部分を地面に配置した台座に置いて安定させ、各種接続備品を外して、同じように台座に置かれた別のブームが配置された場所にSK3500D本体を移動、付け替えるという作業の流れになりました。
結果
通常の方法では4時間かかるブームの組替作業がこの方法では半分以下の時間で完了し、1日の内に組替だけでなく解体作業にも十分な時間を確保することができました。
これにより全体的な解体のスピードもアップし、安全かつ効率良く解体を完了することが できました。