PROJECT STORY

製鉄所解体プロジェクト

運用期間の世界最長記録を有する製鉄所高炉の解体。工期の短縮と安全な解体を両立するため、ナベカヰはその高い重機力をフルに活用して高炉解体の常識を覆す様々な工法を導入しました。

問題点

日本でも有数の製鉄所である、和歌山製鉄所。その中でも、今回ナベカヰが解体した第4製鉄所の高炉は、運用期間が世界最長(10001日、約27年あまり)を誇るというものです。
この工事は、後に控える工事との兼ね合いで非常にタイトなスケジュールが設定されており、いかにして工期を短縮するかが重要課題となっていました。

解決策

そこで、以下の3つのポイントについて、ナベカヰの重機力を活用してこれまでとは異なる工法にチャレンジすることにしました。
まず高炉本体および周辺設備の解体について、通常はガス溶断を行った上で大型クレーンによる吊り取りを行ないますが、これを可能な限り大型重機による地上からの直接解体という形にしました。

次に高炉の中にある残銑(高炉の中で鉄を製造した後の残りカス)を高炉の底の部分(炉底)と分離する作業について、通常は発破やワイヤーソーによる切断が基本になりますが、超大型重機により分解、炉底から引き剥がすという手法を採りました。
最後に煙突の内部にある熱交換用レンガの撤去について、一般的には煙突の内部に小型の重機を設置して少しずつ掘り下げていきますが、超大型重機により地上近くの壁面に直接開口部を作り、一気に掻き出すこととしました。

高炉本体を解体するSK3500D
高炉本体を解体するSK3500D
残銑を解体するSK3500D
残銑を解体するSK3500D

結果

本社からの遠隔地の現場でしたが、綿密な打ち合わせと計算により工事は計画通り順調に進行し、工期の短縮と安全の確保を両立することができました。

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