CCH2000CRANE TRUCK
種別:クレーン / メーカー:IHI / 仕様:クローラークレーン・タワーと杭抜削孔機兼用
CCH2000
ビルなどの大型建築物を解体し新たな建物を建てる際には、地盤を補強するために地中に埋め込まれている杭も引き抜くのが一般的です。近年、建物の高層化、大型化により杭もまた太く、長くなっています。
杭抜き工法の中でも最も一般的なオーガーケーシング工法がありますが、小型のクレーンで行う場合ケーシングを継ぎ足す作業が発生します。また搭載されるオーガーモーターの出力も低い為、削孔に時間がかかり、作業の長期化に繋がってしまいます。
ナベカヰでも従来は100t~120tクラスのクレーンを主力としていましたが、引き抜く杭の大型化に対応するため、200tクラスのクローラークレーンを導入しました。
CCH2000の導入により、これまでより大きなケーシングを大パワーのオーガーモーターで運用できるようになり、引き抜き作業全体の効率化、時間短縮に繋がっています。57mの鋼管杭を撤去した時の事例で比較すると、杭を1本引き抜くのに従来機(120tクレーン)より、3割程度の作業時間短縮を実現しています。
タワークレーン仕様
CCH2000は、最高で地上113mの高さの吊り作業に対応するタワークレーン仕様への変更が可能となっています。
ナベカヰではこの機能を活用し、解体作業時の重機や資材、超大型重機の組付作業、解体材の吊り上げや吊り下げに使用することで作業効率を高めています。
キャッチホーク仕様(杭抜機)
キャッチホーク工法はクローラークレーンをベースマシンとし、懸垂式リーダーに高トルクのアースオーガーを搭載させキャッチホークにてリーダーを固定します。
このリーダーは長い物でも通常25m程となっていますが、ナベカヰでは大型重機の使用に伴い、長さ50mの当社オリジナルリーダーを保有しています。これにより、引き抜く杭の切断作業時間が削減され、より効率的な作業を実現しています。

主要スペック
本体形式 | CCH2000 | ||||||||
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項目 | 能力 | ||||||||
旋回速度 | 1.5min-1 (定速旋回 0.6min-1) |
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走行速度(高速/低速) | ※0.9/0.6km/h | ||||||||
登坂能力 | 30%(16.7°) | ||||||||
原動機 | メーカ名 | カミンズInc. | |||||||
機関名称 | QSL | ||||||||
特定原動機の型式 | QSL9-3A (オフロード法対応) |
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エンジン型式 | 直接噴射式、 インタークーラターボ過給式 |
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定格出力 | 242kW/2000min-1 (329PS/2000rpm) |
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総排気量 | 8.9L | ||||||||
燃料消費量 | 225g/kW・h/2000min-1 (165g/PS・h2000rpm) |
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燃料タンク容量 | 510L | ||||||||
バッテリ | 12V × 120AH 2個 |
ラフィングタワークレーン仕様
項目 | 能力 | |
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最大つり上げ荷重 × 作業半径 | ジブ作業 35ton × 10m | |
フック地上最大揚程 | 113.5m(65mポスト + 51mジブ) | |
ロープ巻上・巻下速度 | 荷重 | ※120m/min |
ポスト | ※34m/min × 2 | |
ジブ | ※75m/min | |
ロープ掛数 | 35tonフック | 3条掛 |
13.5tonフック | 1条掛 | |
ポスト巻上 | 20条掛 | |
ジブ巻上 | 10条掛 | |
カウンタウエイト | 92.0 ton | |
カーボディウエイト | 19.0 ton | |
全装備質量 | 約236 ton (65mポスト+51mジブ+35tonフック) |
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平均接地圧 | 約126 kPa (1.28kgf/cm2) |