
「アスベスト(石綿=せきめん、いしわた)」は、天然の鉱物です。
繊維状になっており、断熱性や耐久性、電気絶縁性に優れているために日本では昭和30~40年代にかけてのいわゆる高度成長期に建築業界でビルの耐火・断熱材などとして広く利用されていました。
しかしながら、アスベストはその繊維が極めて小さく、細いため、飛散性が高く人が吸入すると肺に付着して(肺胞に刺さってしまい)除去できないという特性を持っています。

特に、肺胞に刺さってしまったアスベストは、およそ20~40年程度の潜伏期間を経て肺がんや中皮種の原因となってしまうことが、近年の研究で明らかになり、日本でも使用や製造が禁止されました。
建築物において使用されているアスベストは、構造材に吹付けられたものや素材として埋め込まれたものが多いのですが、解体時にはこれらの処理が大きな問題となります。

当社で解体を承る建築物においても、アスベストの使用されている建物は頻繁に見受けられ、耐用年数や企業の設備投資サイクルなどを踏まえると建物解体時のアスベスト処理問題の重要性は増加こそすれ、減少することは当面ないものと考えられます。
先に述べたとおり、アスベストは非常に飛散性が高いため、処理に際しては細心の注意を払う必要があります。

特に飛散性の高い吹付けアスベストは、体への付着や吸入の危険を防ぐため、専用の保護具を全身に装備する必要があり、また、処理に際しても、厳重に梱包して処分場で埋立てするという方式が一般的でまた、処理に際しても、厳重に梱包して処分場で埋立てするという方式が一般的で「安全、かつ確実に」処理し切るのには限界があります。
また、アスベストは高温を加えることで溶融し、大きな塊(ガラス玉のようなもの)になることが知られており、その特性を利用した処理設備も存在していますが、処理能力上の問題、またそこまで運搬するリスクは改善されないという面もあり、広く普及していません。

そのため、当社ではこの吹付けアスベスト溶融設備を運搬可能なまでに小型化し、現場にて直接処理を行えるようなシステムの構築を目指し、東京工業大学原子炉工学研究所 有冨教授にご指導をいただき、研究開発を重ねてまいりました。
その結果、「モバイル型アスベスト溶融システム(アスメルト)」の開発に成功、2007年5月に発表させていただきました。
(参考ページURL ↓↓
http://www.titech.ac.jp/tokyo-tech-in-the-news/j/archives/2007/05/1179878400.html)

また、リモコン式のアスベスト除去マシン「アストロン」も開発し、アスベスト処理前の除去作業の段階におけるリスクの低減にも努力しております。